データマネジメント知識体系ガイド(DMBOK)とは何か?

データマネジメント知識体系(DMBOK,the Data Management Body of Knowledge)とは、2017年にDAMA Internationalから発売された、120人以上のデータ専門家により、11の中核的なデータ管理の “知識エリア “が纏められたものです。

データマネジメント知識体系ガイド 第二版』

全体として600ページの本書は、データ業界で働き始めたばかりの人にとっても、何十年もその中で実践してきた人にとっても、羅針盤となります。

プロジェクトマネージャー、経営層、データエンジニア、データアナリスト、テデータアーキテクト、ITエンジニア、その他データに関わるすべての人が、それぞれの業務においてデータマネジメント知識体系ガイドを参照することができます。

1.データマネジメント知識体系とは?

前述の通り、データマネジメント知識体系は、データマネジメントの専門家や組織にとって基準となるリファレンスとして使用され、データに関するベストプラクティスや体系的なアプローチを提供するものです。以下のホイールで示される11の主要なトピックに焦点を当てています。

引用:DAMA Japan 
参考:DAMA Japan Chapter データマネジメント協会支部

  1. データガバナンス
  2. データアーキテクチャ
  3. データモデリング&デザイン
  4. データストレージ&オペレーション
  5. データセキュリティ
  6. データ統合と相互運用性
  7. ドキュメントとコンテンツ管理
  8. 参照データとマスタデータ
  9. データウェアハウスとビジネスインテリジェンス
  10. メタデータ
  11. データ品質

上記に加え、最新版のDMBOKでは、データ取扱倫理、ビッグデータ、データ統合と相互運用性、データマネジメント成熟度評価などの専用セクションが設けられています。これらの異なるトピックがどのように相互に関係しているかを説明するため、DAMA Internationalはデータマネジメントフレームワーク(DAMA Wheel)を作成しています。これは、10の知識領域を含み、データガバナンスをホイールの中心に据え、データマネジメントの全ての活動をどのように支えているかを表しているものです。

≪目次≫
第1章 データマネジメント
第2章 データ取扱倫理
第3章 データガバナンス
第4章 データアーキテクチャ
第5章 データモデリングとデザイン
第6章 データストレージとオペレーション
第7章 データセキュリティ
第8章 データ統合と相互運用性
第9章 ドキュメントとコンテンツ管理
第10章 参照データとマスターデータ
第11章 データウェアハウジングとビジネスインテリジェンス
第12章 メタデータ管理
第13章 データ品質
第14章 ビッグデータとデータサイエンス
第15章 データマネジメント成熟度アセスメント
第16章 データマネジメント組織と役割期待
第17章 データマネジメントと組織の変革

データマネジメント活動で特に重要となる「データガバナンス」のトピックに関しては、以下の記事でも紹介しています。ご参考にしてください。

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2.データマネジメント知識体系(DMBOK)を現場で活用している私がおすすめする理由

データマネジメント知識体系(DMBOK)は、データマネジメントに関連する幅広い知識とベストプラクティスを網羅的に提供していることは非常に大きな価値です。データアーキテクチャからデータ品質管理、データ統合、データセキュリティ、データのライフサイクル管理まで、データマネジメントの様々な側面を詳細に解説しており、各領域において、明確な定義、具体的な手法、そして実際の事例に基づくガイダンスが提供されており、実践的な視点からのアプローチが示されています。

DMBOKは、組織がデータを有効に管理し、データに基づいた戦略的な意思決定を行うための貴重な材料・前提になるとも言えます。データガバナンスの重要性やデータ品質管理の手法、データ統合のベストプラクティスなど、実際のビジネス環境で直面する問題に対処するための具体的なツールとして役立つためです。

また、DMBOKは業界標準として認められており、データマネジメントの専門家や組織が共通の基準として活用できます。これにより、データマネジメントのプロジェクトが一貫性を持って進められ、効果的なデータマネジメントの実践やプロジェクトの遂行が可能になります。

ただし、データマネジメントの領域は常に進化しているため、DMBOKが最新のトピックやテクノロジーに対応しているかを確認する必要があります。また、組織の独自な要件や制約に合わせて、DMBOKの指針を適応させる必要があるかもしれません。

総じて、DMBOKはデータマネジメントの実践において貴重なガイドであり、データの価値を最大化するための基盤となります。データに対する適切な管理と活用を追求する上で、DMBOKは頼もしいパートナーとなることでしょう。

ぜひ会社に一冊購入し都度参照することをおすすめします。

データマネジメント知識体系ガイド 第二版』

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