データビズラボのデータ分析支援をご検討いただく企業様から、次のような声を多くいただきます。
- 社内でデータ分析の価値をわかってくれる人がいない
- データ分析支援を依頼するための社内稟議が通しづらい
- そもそもデータ分析に取り組むかどうか会社の方針が立てられていない
会社単位でデータ分析に取り組むときには、さまざまな障壁があります。他の社員がそもそもデータの価値を理解していない、データ分析の価値を説明してもわかってもらえないなど、数々の事例を見てきました。
そこで本記事では、多くの企業にデータ分析支援を実施してきたデータビズラボが、データ分析プロジェクトの稟議を通す方法を解説していきます。
この記事でわかること
- 社内でデータ分析の価値を理解してもらう方法
- 社内稟議の通し方
- 外部会社との付き合い方
「データ分析プロジェクトを社内で推進したい方」「外部会社にデータ分析支援を依頼するか悩んでいる方」は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
1.データ分析プロジェクトを社内で着火する手順
データ分析プロジェクトを社内で推進する際には、以下の手順で進めることを推奨しています。
- 小さく達成した成功事例(クイックウィン)を社内に宣伝する
- その成功体験にあやかりたい人たちが、同じようにパターンを真似て成功事例を作る
- 同じ成功パターンが増えていく
- 別のパターンでデータ活用のための予算を取りやすくなる
- データ活用の功績を自分のものとしたい一部の経営層が、データ活用の推進役を買って出る
まず小さくてもいいので具体的な成功事例を作り、それを社内に広めていきます。これをよくクイックウィンと言います。クイックウィンがないと、人はなかなか信頼を獲得できません。そして信頼がないと、予算も獲得できません。
- ある作業の1プロセスでおこなわれているコピペ作業がなくなる(大幅に削減する)仕組みを作る
- 数字の羅列であったデータをわかりやすく可視化する
- 都度紙で出力していたレポートをリアルタイムに確認できるようにした
このような小さな成功から、データ分析プロジェクトは広がっていきます。
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2.クイックウィンを実践した事例
クイックウィンの具体的な事例として、データビズラボが関わってきた企業様の事例を紹介していきます。
- BIツールでデータを可視化して、そのデータを広めるため部署を行脚した
- ECサイトで1日単位でしか見れなかった売上データを分単位で見れるようにした
- 予算管理用BIに、基幹システムの確定情報だけでなく、社内で話に上がっている不確定情報も取り込んで、そのインパクトなどを議論できるようにした
- システムを見ているだけではわからない契約ベース情報を、各予算オーナーにヒアリングして、実態に近い予算承認判断タイミングを可視化できるようした
- 別々のExcel同士でしか見れていなかった大きく粒度の異なる売上と費用のデータを、適当な配分比率を仮置きして紐づけて可視化し、会議でCFOの反応をみた
いずれも具体的なものを見せることで、社内にデータ分析の文化を広めています。共通点としては「自分がいいと思ったことを実践して、勝手に結果を出した」というスタンスがクイックウィンにつながっています。
人は成果や事例がないと、なかなか信頼してくれません。だからこそ信頼してくれるための動きをすることで、人が動き予算がつきます。このような動きをすることで、データ分析プロジェクトは社内に広まっていきます。
3.クイックウィンを社内に広めるためのコツ
「データ分析プロジェクトを社内に推進するために行動したけど、うまくいきませんでした…」データビズラボでは、このような相談も多く受けます。前述したようにクイックウィンを作ったのにうまくいかない、それには必ず原因があります。
ここからはよくある失敗事例をもとに、クイックウィンを社内に広めるコツを解説します。
会社の事業方針に沿っていることで成果を出す
「データ分析プロジェクトをしたいから、とにかくクイックウィンを作るぞ!」そう意気込んでクイックウィンを作っても、うまくいかないケースがあります。その時1番多い失敗事例が、独りよがりなクイックウィンを作ってしまうことです。
自分にとってはクイックウィンだけど、他の人の業務には使えない。このような場合、人は成果と認めないことがほとんどです。データ分析は技術よりになりがちなので、他人の視点が抜けているケースがよく見受けられます。
こうした失敗を防ぐためには、会社のやりたいことで成果を出すことです。
- 他の社員は何で困っているのか
- 社長や上司は何を欲しているのか
このように他人起点でやるべきことを考え、そこでデータを活用します。失敗例の多くは手法起点・プロダクト起点になっていますが、そもそもデータは手段であり、事業価値を上げるためのものです。会社のやりたいことは何かという視点から、どんな成果物を作るべきか考えてみましょう。
目に見える具体的なもの作る
クイックウィンを社内に広めるためには、目に見える具体的なものを作ることが必要です。他の社員がデータ分析に詳しくない状態で「BIツールを使えばデータが可視化できます」と言っても、相手はそのメリットが理解できません。モノクロ写真しか知らない人はカラー写真がイメージできないように、人は自分が知らないことを理解しづらい生き物です。
相手に理解してもらうためには、実際にBIツールを使ってデータを可視化して、相手に見せたほうが手っ取り早いです。そしてその時可視化するデータが、相手のほしいものであれば、興味もわくでしょう。
先述した「会社の事業方針に沿っていることで成果を出す」と同様、相手のことを考えることが重要です。目に見える成果物を作って、データ分析で何ができるかを実感してもらいましょう。
決裁権のある人に成果を見せる
データ分析を広めるときはどんなクイックウィンを作るかが大切ですが、同じくらい誰に見せるかが重要です。最終的に予算を出してもらいたいのであれば、決裁権のある人にクイックウィンを見せるのが手っ取り早いです。
決裁権のある人は経営に携わっていることが多いので、クイックウィンに加えて以下のようなことを伝えると価値を感じてもらいやすくなります。
- データ分析がどのように事業価値を上昇させるか
- ROIを見積もり投資対効果を説明する
- 今後のプロジェクト計画を共有する
- プロジェクトの成果を可視化する
事前に成果を見せて納得してもらったうえで、これらの内容を稟議書にまとめると、予算が通りやすいです。またすぐに稟議が通らなくても、社内でデータ分析の機運が高まったタイミングで思い出してもらえることもあります。
クイックウィンでどんなものを作るか考えると同時に、誰に成果を見せるべきかも考えて動いていきましょう。
4.データ分析支援を外部に依頼すべきか
いざデータ分析に取り組もうと思っても、自社だけで取り組むか、外部に支援を依頼すべきか悩まれる企業様も多いでしょう。本記事のように、社内でデータ分析に詳しい人が少ないケースは、初期段階から外部の支援会社に依頼することをおすすめします。
データ分析支援会社は、データ分析のやり方を理解しているのに加えて、社内でどのようにデータ分析を広めるかという知見もあります。そのため外部の支援会社と協力しながら進めたほうが、プロジェクトの成功率は高くなります。
初期段階から相談するのがベスト
データ分析支援を外部頼もうと考えたとしても、どのタイミングで相談すればいいか悩むという声もよく耳にします。結論データ分析を社内に浸透させたいと思った初期段階で、相談してもらえるのがベストです。1人でデータ分析を社内に広めようとすると、以下のような失敗が多く見受けられます。
- やるべきことの選択肢が広すぎて絞り込めない
- 個人の趣味嗜好が出て社内を説得するクイックウィンが作れない
- 本業をしながら取り組むのでリソースが足りない
このような壁にぶつかった結果、挫折してしまうケースがほとんどです。
一方初期段階から専門家に相談していると、やるべきことに集中でき、プロジェクトの進行速度に圧倒的な違いがでます。データ分析に取り組みたいと思った時点から、外部への相談を進めることをおすすめします。
何もわからない状態で相談してもOK
外部に相談しようと思った方にお話を聞くと「自分たちが何も知らない状態で相談するのは恥ずかしい」という声を聞きます。データビズラボの場合、何もわからない状態でのご相談も大歓迎です。
- どのようなクイックウィンを作れば社内に広まるか
- 課題に対してどうスコープを絞るか
- 社内をどう説得すべきか
データビズラボの支援では、技術的なことだけでなく、こうした実践的なお悩みも解決しています。初期段階から相談していただくとかなり早い段階でクイックウィンが作れるので、プロジェクトが一気に動き出すことも珍しくありません。
1人で悶々と考えていると、あっという間に時間が過ぎてしまいます。その時間をお金に換算すると、途方もない金額になることも多々。それであれば先に専門家に投資してプロジェクトを進めることで、その後出した成果で十分に回収ができます。
何もわからないから相談しないのではなく、わからないからこそまず専門家に相談してみるという心構えがプロジェクトを成功に導きます。
5.データビズラボはデータ分析に関するあらゆる悩みを解決します
本記事では、データ分析プロジェクトを社内で推進する方法を解説しました。以下の手順で進めると、データ分析プロジェクトはスムーズに進められます。
- 小さく達成した成功事例(クイックウィン)を社内に宣伝する
- その成功体験にあやかりたい人たちが、同じようにパターンを真似て成功事例を作る
- 同じ成功パターンが増えていく
- 別のパターンでデータ活用のための予算を取りやすくなる
- データ活用の功績を自分のものとしたい一部の経営層が、データ活用の推進役を買って出る
クイックウィンを作るときには相手視点で物事を考え、さらに誰に成果を見せるかが重要です。またデータ分析プロジェクトを0から推進する場合、外部の専門家と協力することで進行速度に圧倒的な違いが出ます。
データビズラボでは『だれもが自然にデータを見て理解する世界を作る』をミッションに掲げ、多くの企業様のデータ分析支援を実施してきました。また『理想的なデータ分析組織をインストールする』をバリューにしており、社内へのデータ分析推進にも強みがあります。
「データ分析を推進したいけど、何から始めればいいかわからない」「データ分析はできるけど、社内でなかなか理解してもらえない」そんな方は、ぜひ一度データビズラボにご相談ください。データビズラボは、データ分析に関するあらゆるお悩みを解決させていただきます。
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