Tableau資格まとめ！個人向け資格を徹底比較!

Tableauの個人向け資格をまとめて紹介します。
本記事では個人向け資格について、試験内容や難易度の比較表だけでなく、取得するべき資格を紹介します。
各資格の取得を目標に学習することで身につく能力を、具体的に説明しております。
また、サンプル問題も記載しておりますので、是非ご参照ください。

1.Tableauの資格比較表
- Tableauの資格試験範囲イメージ
2.Tableau資格の試験範囲詳細を解説!
2.あなたが目指すべきTableauの資格はこれ！
3.Tableaus資格試験のサンプル問題
まとめ　
- まとめ

1.Tableauの資格比較表

以下は３つの個人向け資格の比較です。各資格の基本的な情報をまとめています。後述の試験範囲と併せて受ける資格を決定するのに使用してください。
Tableau上でグラフの作成などの基礎を学べるDesktop Specialist、データを取得してから加工・実装・組織での運用までが範囲となっているData Analyst、運用に関しての知識が深くもとめられるServer Associateがあります。

資格名	Desktop Specialist	Data Analyst	Server Associate
目的	基本的なスキルと製品知識	上の問題把握、探索すべきデータの特定、実用的なインサイトの提供	Tableau Server の機能を幅広く理解
難易度	Associate	Professional	Professional
受験料	$100	$250	$250
言語	英語、日本語、中国語	英語、日本語	英語、日本語、中国語
試験構成	知識問題:45問	知識問題: 35～40問実技問題:8～10問	知識問題:55問
試験時間	60分	120分	90 分
経験期安	3カ月以上	6カ月以上	6カ月以上
学習時間目安	10-20時間	40-60時間	90-130時間
有効期限	永続	2年
サンプル問題	こちら(3章)	こちら(3章)	こちら(3章)

試験形式に関して、合格点は750/1000(100-1000のスケールドスコア)となっており、資料の持ち込みは禁止されています。また、受験の申し込み条件はありません。

以前は現在と資格体系が異なり、Data Analystと同難易度のDesktop Associateや、より高難易度のDesktop Professional・Server Professionalがありましたが、現在は廃止されております。(取得済みの場合、有効期限内であれば失効することはありません。)

Tableauの資格試験範囲イメージ

試験範囲と難易度については、以下の図のようなイメージを持っていただければと思います。
Desktop SpecialistはTableau Desktopの基礎を扱うのに対して、Data Analystは広い範囲から出題されます。また、Server AssociateではTableau Serverについて、深い知識を問われます。

Desktop Specialistは実務経験がなくても目指せるレベルですが、Data Analystを受験するのであれば、実際にTableauを触ったことがない人に対して教えられる程度には使い慣れている必要があるかと思います。

下図において、横軸となっている製品について説明します。
Tableau Desktopはダッシュボードを作成するのに用いられるツールです。
Tbleau Prepは前処理などを直観的に行うことのできるツールとなっています。
Tableau Serverはダッシュボードを共有するためのツールで、Tableau Desktopで作成したダッシュボードを、Tableau Serverにアップロードして共有します。

詳細な試験内容はそれぞれ以下のようになっております。

2.Tableau資格の試験範囲詳細を解説!

2.1.Desktop Specialist

Desktop Specialistでは、主にTableau Desktopの使用方法について学習します。Viz(Tableauで作成された表・グラフなど)を作成する前の準備段階(ライブ接続・抽出、結合、ユニオン、データの型など)や、簡単なVizやダッシュボード作成に必要な知識に関する問題が多く出題されます。

ディメンションとメジャーの違いなどは、他のBIツールにはない概念なので、慣れるまでに時間がかかると思います。

Desktop specialist

①データ接続とデータ準備(25%)
1.1 ライブ接続や抽出を作成する
1.2 データモデルを作成し管理する
1.3 データのプロパティを管理する

②データの探索と分析(35%)
2.1 基本的なチャートを作成する
2.2 データの整理とフィルターの適用
2.3 ワークシートで分析機能を使用する

③インサイトの共有(25%)
3.1 プレゼンテーション用にビューを書式設定する
3.2 ダッシュボードの作成と変更
3.3 ワークブックのデータの表示と共有

④Tableau の概念の理解(15%)
4.1 ディメンションとメジャーを理解する
4.2 不連続フィールドと連続フィールドを理解する
4.3 集計を理解する

これらの内容を理解する必要があり、例えば「ディメンションとメジャー」の違いは、定性的(都道府県・性別など)はディメンションへ、売上などの定量的なものをメジャーに入れるというTableau独自の概念を把握することが求められます。

2.2.Data Analyst

Data AnalystはDesktop Specialistよりも幅広い知識が求められます。関数(windowやlookupなど)についても深く理解する必要があるだけでなく、Tableau Prep(データの前処理ツール) や簡単なSQLに関する問題も出題されます。SQL問題の難易度は高くなく、未経験者でも30分程度学習すれば十分でしょう。また、Tableau Server(Tableau Desktopで作成したダッシュボードを共有するツール)に関する問題も出題されるので、コンテンツのパブリッシュ方法やデータ更新のスケジュール方法など一通り確認しましょう。
実技問題が出題される試験ですので、特に実務未経験者であれば入念に準備する必要があります。

Tableau Desktopの基礎をしっかりと固めたうえで、Tableau Prep、Serverについても学習することがおすすめです。

Data Analyst

①データへの接続と分析に適した形式への変換(24%)
1.1 データソースに接続する
1.2 分析前のデータ準備
1.3 Tableau Prep でデータを分析に適した形式に変換する
1.4 フィールドをカスタマイズする

②データの探索と分析(41%)
2.1 計算フィールドを作成する
2.2 簡易表計算を作成する
2.3 カスタム表計算を作成する
2.4 フィルターの作成と使用
2.5 パラメーターを作成してインタラクティブ機能を追加する
2.6 データの構造化
2.7 データを地理的にマッピングする

③コンテンツの作成(26%)
3.1 チャートを作成する
3.2 ダッシュボードとストーリーを作成する
3.3 ダッシュボードにインタラクティブ機能を追加する
3.4 ダッシュボードの書式設定

④Tableau Server と Tableau Cloud 上のコンテンツのパブリッシュと管理(9%)
4.1 コンテンツをパブリッシュする
4.2 データ更新のスケジュールを設定する
4.3 パブリッシュ済みワークブックを管理する

Data Analystでは、これらの範囲を理解する必要があります。計算フィールドはすでにある値から別の値を算出するためのものであり、rank関数を用いて順位付けするなどを理解する必要があります。

2.2.Server Associate

Server AssociateではTableau Serverの機能や運用に関する知識が求められます。権限の管理などセキュリティに関する問題だけでなく、ライセンス使用状況の監視方法やバックアップなどシステム管理者に必要な知識が求められます。

3章にそれぞれのサンプル問題(公式和訳)を記載しております。是非ご参照ください。
次章にてそれぞれの資格について詳しく解説していきます。

Server Associate

①準備(20%)
1.1 ユーザーエクスペリエンス
1.2 トポロジ
1.3 バージョン
1.4 ハードウェア最小要件
1.5 ソフトウェア要件
1.6 ライセンス
1.7 サーバープロセス
1.8 データソースを把握する
1.9 インフラストラクチャネットワーク

②インストールと構成(26%)
2.1 インストール
2.2 Tableau Server の構成
2.3 ユーザーを追加する
2.4 セキュリティ
2.5 パーミッション

③管理(36%)
3.1 方法を理解する
3.2 方法を説明する
3.3 エンドユーザーとシステム管理者のできることを比較する
3.4 エンドユーザー機能
3.5 知識

④トラブルシューティング(12%)
4.1 ブラウザでのサードパーティー Cookie の要件を理解する
4.2 方法を理解する

⑤移行(6%)
5.1 アップグレードプロセスを理解する
5.2 クリーン再インストールの方法と理由を説明する
5.3 異なるハードウェアへの移行方法を説明する
5.4 後方互換性を理解する

試験範囲を見ると他の資格と殆ど被りがないように見えますが、Tableau ServerとTableau Desktopの操作方法などは似ていることから、Desktop SpecialistレベルにはTableau Desktopを理解しているほうがよいでしょう。

2.あなたが目指すべきTableauの資格はこれ！

2.1.Tableau独自の用語・操作に慣れたいならDesktop Specialistを受けよう

Desktop SpecialistはTableau Desktopの基礎を網羅的に学習できる資格です。Excelでも容易に作成できるレベルの表やグラフをTableau上で実装できるレベルをイメージしていただくとわかりやすいと思います。以下画像のようなダッシュボードを作成できるようになります。

触りはじめの頃の学習にブーストをかけることや、Tableau独自の用語・操作に慣れることを目的として受験することがおすすめです。

弊社社員の合格体験記について下記にまとめていますので、併せてご覧ください。
https://data-viz-lab.com/TableauDesktopspecialist

2.2.より効率的に実装できる状態を目指すのであればData Analystに挑戦!

　Desktop Specialist取得に向けて学習することで、Tabeleau Desktopに関する知識を網羅的に得られるものの、表現したいものをスピーディーに・効率の良い方法で作れるようになれるわけではありません。
Data Analystでは操作方法や挙動を、頭の中で想像できるレベルに達することが求められます。またDesktop Specialistよりも深いTableau Desktopに関する知識(関数など)だけでなく、Tableau PrepやTableau Serverに関する知識も必要とされます。Tableau Desktopの操作に関しては、以下のような操作が可能となります。

実技問題があることから、より実務に近い試験内容となっております。
学習方法など、こちらの記事で詳しく解説しています。併せてご覧ください。
https://data-viz-lab.com/tcda

2.3.運用に関して学びたいならServer Associate！

Server Associate認定試験では、Tableau Serverの機能や運用に関する知識が求められることから、システム管理者やコンサルタントにおすすめの資格となっております。
Server Associateでは、Tableau Desktopで作成したダッシュボードをTableau Serverで展開・運用するのに必要な知識が求められます。また、プロセス間のワークフローや、分散環境や高可用環境のプロセスなどサーバープロセスに関する問題も出題されます。

また、Tableau Desktopの知識が前提となる問題が出題されるため、Tableau未経験者が取得を目指す場合でもDesktop Specialist程度の知識を得てから学習を進めるべきでしょう。

3.Tableaus資格試験のサンプル問題

下記は実際に公式サイトで公開されている試験問題です。それぞれの資格の難易度を確認して、自分が受ける資格を選ぶ際の参考にしてみてください。

3.1.Desktop Specialist

1. ライブ接続ではなく、抽出を使用する最も良い理由は、次のうちどれでしょう。
a. データソースがODBC経由のライブ接続しかサポートしていない。
b. できるだけ頻繁にデータを更新する必要がある。
c. ライブ接続を使用する場合、集計に長い時間を要する。
d. データソースのテーブルを結合する必要がある。

2. あなたは、ビューでフィールドラベルを使用してグループを作成しました。
あなたは、グループからいくつかのメンバーを削除する必要があります。
あなたは何をする必要がありますか？
a. ビューで、グループメンバーを右クリックし、「除外」を選択する。
b. データペインで、グループを右クリックし、「グループの編集」を選択する。
c. ビューで、グループのメンバーを右クリックし、「フォーマット」を選択する。
d. d. 色の凡例から、グループのメンバーを右クリックし、「凡例の書式設定」を選択する。

3. ダッシュボードに追加できるインタラクティブな要素を二つ選びなさい。
a. URLアクション
b. ツールチップの編集オプション
c. フィルターアクション
d. すべてのシートオプションの非表示と非表示解除

4. 2020年における米国住宅平均価格を表示するフィールドの種類は？
a. 離散日付部分ディメンション
b. 連続した日付の値のディメンジョン
c. 地理的ディメンジョン
d. 集約されたメジャー

解答
1.c
2.b
3.a
4.d

(参照:https://mkt.Tableau.com/files/TableauDesktopSpecialist_ExamGuide.pdf)

3.2.Data Analyst

1. スポーツジムの器具とそれを使ったエクササイズのリストを含むデータセットがあります。

器具	トレーニング
バーベル	ベンチプレス
ダンベル	バイセップカール
縄跳び	二重跳び
バーベル	フロントスクワット
ダンベル	オーバーヘッドプレス

装備品リストのアイテム数を求めるには、どの公式を使えばよいでしょうか？
a. MAX ( [器具] )
b. COUNT ( [器具] )
c. COUNTD ( [器具] )
d. COVAR ( [器具] )
e. ATTR ( [器具] )

2. 以下のようなデータセットを持っています。

アイテム	収益
キャンディー	18782
ソーダ	36241
ポップコーン	23987
ナチョス	9483

以下のような円グラフを作成したいです。

円グラフのマークはどのように設定すればよいのでしょうか。
a. 収益を色に、項目をラベルに、項目を角度にドラッグする。
b. 項目を「色」、項目を「ラベル」、収益を「角度」にドラッグする。
c. 収益を「サイズ」に、収益を「ラベル」に、収益を「詳細」にドラッグします。
d. 収益を「色」、収益を「ラベル」、収益を「詳細」にドラッグします。

(参照:https://mkt.Tableau.com/files/TableauCertifiedDataAnalyst_ExamGuide.pdf)

解答
1.c
2.b

3.3.Server Associate

1. Tableau Server の本番インストールに使用すべき最小限の RAM の量は何ですか？
a. 8 GB b. 16 GB c. 32GB d. 64GB

2. Data Server を使用するのは次のうちどのユーザー操作ですか?
a. ユーザーが抽出を使用するワークブックをパブリッシュする場合。
b. ユーザーがデータソースをパブリッシュする場合。
c. ユーザーが Tableau Server のデータ接続からワークブックを作成する場合。
d. サーバー管理者が管理ビューにアクセスする場合。

3. あなたは今からワークブックを作成します。
ユーザーリストで有効になっているパーミッションに対して、パーミッションルールがどのような影響を与
えるかを評価する必要があります。どうすればいいですか?
a. ホストプロジェクトの [パーミッション] ページにアクセスし、[すべてのユーザー] をクリックする。
b. メニューの [検索] をクリックし、[すべてのワークブック] をクリックしてから、[リストビュー] をクリッ
クする。
c. ワークブックの [パーミッション] ページにアクセスし、パーミッションルールをクリックする。
d. メニューの [グループ] をクリックし、[すべてのユーザー] をクリックする。

4. あなたは、Tableau Server を管理します。
ユーザーをビューに登録するために何を使用する必要がありますか？
a. ビューの埋め込みコードでパラメーターを変更する。
b. ビューで [サブスクライブ] をクリックし、[管理] をクリックする。
c. ビューで [サブスクライブ] をクリックし、[ユーザーの登録] でユーザーを追加する。
d. ビューの共有リンクで URL パラメーターを変更する。

5. あなたは、Active Directoryのグループ同期を実装しています。
ユーザーをビューに登録するには、何を使用すべきですか？(該当するものをすべて選択してください)
a. [設定] ページを使用して、オンデマンドでの同期を実行する。
b. Active Directory から削除されたユーザーのサイトロールを変更する。
c. [設定] ページを使用して、定期的な同期のスケジュールを設定する。
d. グループユーザーの最小サイトロールを変更する。

6. あなたは、Tableauサポートケースを開く必要があります。
あなたは何を使用する必要がありますか？
a. 開発者コミュニティフォーラム
b. Tableau コンサルティングサービス
c. Tableau コミュニティサイト
d. Tableau サポート Web サイト

解答
1.c
2.c
3.c
4.c
5.a,c,d
6.d

(参照:https://mkt.Tableau.com/files/TableauServerCertifiedAssociate_Exam%20Guide.pdf)