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従業員やその家族に対して情報を発信・共有する広報活動を「社内広報」といいます。インナーブランディングや社内コミュニケーションの活性化と同様に、近年は社内広報に関する取り組みを重要視している企業が増えています。
なぜ今、社内広報を実施する必要があるのでしょうか。本記事では、社内広報の重要性や実施目的について解説します。
社内広報におすすめのツールや効果的な実施方法、他社の成功事例も紹介するので、何から取り組めば良いのか、また意味のある取り組みを行いたいと考えている方はぜひ参考にしてみてください。
社内広報とは?
社内広報とは、全社の意識をひとつにまとめ、一丸となって企業の目標に向かうために、従業員やその家族に対してコミュニケーションを行う広報活動のことです。まずは、なぜ社内広報が重要視されているのかその理由と、社外広報との違いをご紹介します。
社内広報の重要性
働き方の多様化や仕事への価値観の変化により、多くの企業は従業員の帰属意識の低さに課題を感じています。帰属意識が低いと社内の一体感が生まれにくく、一丸となって目標を達成することが難しくなってしまいます。
社内広報を強化すれば、その活動を通じて社内のコミュニケーションが活性化され、社内に一体感が生まれます。職場の雰囲気の改善や従業員エンゲージメントの向上も期待できます。
社外広報との違い
社内広報と社外広報の違いは、コミュニケーションの対象者です。社内広報では従業員とその家族など関係者に向けた情報発信を行うのに対して、社外広報では顧客や投資家、メディア、地域社会など社外のステークホルダーに向けた情報発信を行います。
社内広報を実施する目的
社内広報はどのような目的で実施されるのでしょうか。大きく分けて5つの目的が考えられます。自社の課題と照らし合わせて、社内広報が必要かどうかを検討してみてください。
次に、社内広報を実施する5つの目的の詳細と、目的ごとにおすすめの活動内容も簡単にご紹介します。
1.自社の状況の共有
社内広報を導入する企業のうち、特に大規模な組織は、自社の状況の共有を目的としています。小規模の組織は、経営陣と従業員の距離が近いことが多いため、社内広報の必要性はあまり高くありません。
一方で、大規模の組織は部署内でやり取りが完結したり、経営陣と従業員が直接やり取りする機会がなかったりするため、自社の状況の把握が難しいことが課題として挙げられます。そうした場合に社内報や、社員総会などを行い社内広報を実施します。
2.組織の理念や方針の共有
社内広報は、組織の理念や方針を共有する際にも実施されます。日々、業務を行っていると理念や方針の意識は薄れていってしまいます。全従業員が同じ価値観や方針で業務に従事することができなければ、企業として一貫性のある対応を行うことが難しくなります。ひいては、ブランディングの毀損や顧客満足度の低下につながりかねません。
社内広報は活用するツールや伝える内容を工夫すれば、従業員が組織の理念や方針を意識して働く環境作りにも繋がります。企業理念は一度共有したら終わり、というものではなく日々意識付けすることが重要です。そのため、オフィスサイネージやクレドカードの作成などの施策がとられます。
3.インナーブランディング
社内広報を実施する目的のひとつとして、インナーブランディングの強化も挙げられます。インナーブランディングとは、従業員に対して企業理念や価値観を理解してもらい、共感や行動の変容を促す活動のことです。
社内広報で利用されるツールに社内報やオフィスサイネージがあります。それらを通して組織に関するさまざまな情報を共有することで、インナーブランディングの強化も期待できます。
4.従業員エンゲージメントの向上
社内広報は、従業員とその家族に対して自社についての深い理解を促すために実施されます。さまざまな情報の共有や活動を通して組織への共感を生み出すことができれば、従業員エンゲージメントの向上にも繋がります。
従業員エンゲージメントを高める方法としては、社内SNSやグループウェアの活用が挙げられます。気軽にコミュニケーションができることは、従業員が安心して働きやすい環境作りにも繋がります。すぐに効果が出るとは限りませんが、徐々に従業員エンゲージメントが高まります。
また従業員の家族も含めた社内イベントの実施や、社内見学なども効果的な施策です。
5.社内風土の醸成
社内風土の醸成は社内広報を実施した結果のメリットとしても挙げられますが、目的にもなり得ます。社内風土とは、企業独自の価値観や行動のことを指します。社内風土が醸成されている組織は意思決定に統一感があり、それを強みとして事業の運営が可能となります。
社内広報により社内風土を醸成する方法としては、経営層からのメッセージの発信や創業者インタビューの発信などが挙げられます。創業に至るまでの道のりや背景などを知ることで、従業員の中に自社独自の価値観や考え方の意識づけができます。
社内広報の成功事例
社内広報の活動に取り組む企業は、どのような方法で効果を出しているのでしょうか。社内報をツールとして活用している企業の成功事例を3つご紹介します。少し工夫することで社内報をより効果的に運用することができます。
ラジオを活用して従業員にとって面白い配信を|BLAM
株式会社BLAMは、社内のコミュニケーション活性化や従業員の相互理解を進めるため、ラジオ社内報を実施しています。在宅勤務の導入により自社に関係した気軽なコミュニケーションが少なくなり、それを補完することを目的にラジオ社内報を開始したと言います。
社内報は週に2回放送し、初回の代表取締役と取締役の2名の配信は社内から好評。普段は聞けないエピソードを知れる自由なテーマ設定で、相互理解の実現に成功しています。
社内報と音声を掛け合わせた、在宅勤務制度が導入されている企業でも実施できる参考になる成功事例です。
画像出典・参考:BLAM「リモートワーク時代の働き方改革にチャレンジ。気軽に社内の雑談が聞ける社内報「ハタラクをゆる~く叶える社内ラジオ」を開始」
動画や冊子を組み合わせ、社内報をマルチチャネルで|アフラック生命保険
アフラック生命保険株式会社は、社内広報のツールとして「動画社内報」を積極的に活用しています。同社は1994年から、週に1回「Aflac Weekly News」という動画社内報を配信。1本に複数のコンテンツを入れ、総尺15分程度の動画を作り続けています。
同社の社内報は、動画・Web・冊子(PDF)を組み合わせているのがポイントです。個人が好きなタイミングで、好きな媒体で閲覧できるような環境作りを行っています。閲覧のしやすさに注目し、マルチチャネルで社内報を展開している点は非常に参考になります。
画像出典・参考:PR TIMES「「社内報アワード2023」における「ゴールド賞」の2年連続受賞について」
社外にもオープンなメディアで、社員一人ひとりが仕事への想いをつづる|エン・ジャパン
エン・ジャパン株式会社は、社内だけでなく社外の方も読める社内報「ensoku!(エンソク)」を導入しています。オープンなメディアとして社内報を公開することで、従業員の家族にも社内の出来事や雰囲気を伝えています。
加えて、エン・ジャパンの社内報は専属の担当者を付けていないことも特徴です。従業員一人ひとりがコンテンツを作り上げ、体験や感じたことをありのままに伝える発信することを大切にしています。社内報はほぼ毎日更新されます。
従業員が主体的に関わる環境を整え、一丸となって取り組むことで一体感を高めることに成功した参考となる事例です。
画像出典・参考:en soku!「en soku!とは」
成功事例から学ぶ社内広報の効果を高める方法
社内広報の活動を成功に導くにはどんな点を意識するのが良いのでしょうか。ご紹介した成功事例から学ぶ、社内広報の効果を高める方法を4点ご紹介します。すでに実施している社内広報施策を改善するヒントとしても活用してみてください。
目的と伝えるべき内容を明確にする
社内広報の効果を高めるには、まず実施目的を明確にすることが重要です。社内のコミュニケーションが活性化しやすいからという理由だけでは継続する際に方向性がブレやすく、施策ごとの効果測定も難しくなります。
目的は企業によってさまざまです。例えば、組織についての理解を深めることや、全社的な意識の統一などが考えられます。目的に応じて伝えるべき内容も明確化されるため、まずは目的、次に内容と段階的に決めていきましょう。
目的や規模、課題に合ったツールを選ぶ
社内広報に活用するツールは目的や企業規模、課題に合わせて選びましょう。従業員が少ない中小企業の場合、制作コストや人的リソースが必要な社内報よりも、気軽に情報共有ができる社内SNSやグループチャットの方が社内の交流が活発化しやすい傾向にあります。
一方、従業員数が多い大企業の場合は、部署間のコミュニケーションが少なく他部署の動きがわからないことも多いので、情報の量と質に優れた社内報がおすすめです。
適切なツールかどうかは、企業規模だけでなく抱えている課題やツール導入により達成したい目的によって異なります。3つの視点から総合的に考えて選びましょう。
動画を活用する
情報共有やコミュニケーションの活性化というと、テキストベースのコンテンツやツールが選ばれる傾向にありますが、わかりやすさや意識への残りやすさという点で考えた場合、動画の活用もおすすめです。
例えば、新入社員の紹介や企業理念の紹介などは文面ではなく、当事者が話している動画の方が印象に残ります。従業員も気軽にコンテンツや情報を閲覧できて便利です。全て動画にする必要はありませんが、適宜映像コンテンツを活用することで、社内広報の効果が上がりやすくなります。
従業員の家族もターゲットにする
社内広報の対象は、従業員とその家族など組織の関係者です。従業員だけでなくその家族にも自社について理解してもらうことで、従業員が仕事に集中しやすくなったり、離職の防止に繋がったりします。
従業員の家族への広報活動としては、紙の社内報の発行が挙げられます。従業員向けの内容ではなく、従業員の家族向けの社内報を年に1回発行する方法もあります。
社内広報に活用できるツール
社内広報に活用できるツールはいくつかあります。代表的なのは、社内報や社内SNS・グループウェア・オフィスサイネージです。ツールごとのポイントや特徴、使い方などをご紹介します。自社に適したツールはどれか、具体的な運用をイメージする際の参考にしてみてください。
社内報
社内の出来事や経営層からのメッセージを伝えるのに適しているのが社内報です。社内広報のツールとして一般的で、従来は紙媒体が主流でしたが、現在ではWeb社内報を発行している企業も増えています。
社内報は、多くの情報を一度に伝えられるのがメリットです。紙媒体の場合は情報の速報性にはかけるため、紙の社内報とWeb社内報を併用しましょう。オンラインでの社内報を発行する場合は、テキストだけではなく動画の活用も効果的です。
社内SNS・グループウェア
近年、社内広報のツールとして活用する企業が増えているのが社内SNS・グループウェアです。社内の人のみが情報発信・閲覧ができるツールで、双方向のコミュニケーションを行いやすいのが特徴です。
情報の速報性に優れており、リアルタイムの情報共有が可能です。しっかりとしたコンテンツから気軽な情報共有まで、業務に関することに限らずさまざまな情報のやり取りが行えます。
オフィスサイネージ
オフィスに設置するデジタルディスプレイ「オフィスサイネージ」は、組織から従業員に伝えたい情報を共有する際に役立つツールです。インターネットと接続して使うため、すぐに表示させたいコンテンツを変えられるのが特徴です。例えば、新入社員の紹介や、全社的に従業員に知っておいてもらいたいことなどの情報をサイネージを通して伝えられます。
オフィスサイネージは設置場所も重要です。オフィスの入り口や人が集まる休憩スペースなど、従業員の目に触れやすい場所に置きましょう。
社内広報の効果を高めるには目的意識と面白さが大切
社内広報ではどうしても情報の共有に意識が向きがちですが、効果を最大化するには実施にあたっての目的意識が大切です。自社のどのような課題を解決するために社内広報を行う必要があるのかは、定期的に振り返りを行いましょう。
また、従業員に情報を受け取ってもらうためにはコンテンツの工夫も必要です。従業員が積極的に関わりたくなる面白い取り組みを目指しましょう。
株式会社QUICKが運営するインナーブランディングツール「QUICK Smart Brain」を活用すると、オフィス内にコミュニケーションのきっかけとなる情報を常に配信できます。
自社の日報や営業成績などの情報を読み込ませるだけで、生成AIが自動で動画を生成。社内の情報が自動的に見える化され、従業員のコミュニケーションの活発化だけではなく、生産性の向上も期待できます。
また、経営陣からのメッセージや、会社のビジョンなどを定期的に表示させたり、クイズ形式で情報発信をすることも可能です。
「社内広報のために定期的な情報発信を行いたい」という方は、ぜひ「QUICK Smart Brain」の詳細をご確認ください。
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