【AWS・GCP比較】実務で利用する私の主要10機能比較!

本記事は、クラウドサービスの導入にあたって「AWSとGCP(Google Cloud)どちらかを選びたいが比較方法がわからない」という方を対象としています。

弊社でも、データ基盤構築にクラウドサービスの導入を検討しているクライアント様の支援をすることがあります。その中には、取り扱いデータ量や使用するサービスは決まっておらず、使用しながら徐々に拡張したいといった要望をお持ちのクライアントも多くいます。

そう言った方に誤解を恐れずに言うならば、AWS・Google Cloudの基本的な機能に差はありません。また、詳細な要件が決まっていない限り、料金比較も難しいです。よって、スモールスタートでクラウドの活用を始めたいという方は、クラウドサービスの比較検討に時間をかけずどちらかを導入し、まずは使用してみましょう

1. AWSとGoogle Cloudの比較表

以下は公開情報からAWSとGoogle Cloudの基本的な情報を整理した比較表です。「AWS GCP 比較」と検索するとよく目にすると思います。
(機能欄で記載している製品は弊社でも取り扱うことのあるデータ分析に関連の深いものを例として取り上げています。)

AWSGoogle Cloud (GCP)
運営元Amazon Web Sevices, Inc.Google
提供開始2006年2011年
シェア約30%約8%
料金体系従量課金制従量課金制
サポート

4つのプラン
(日本語対応)

3つのプラン
(上位2プランのみ日本語対応)
機能コンピューティング

Amazon EC2
・マネージドサービス
・多様なマシンタイプ

Compute Engine
・マネージドサービス
・多様なマシンタイプ

サーバレス

Amazon Lambda
・シンプルな関数の実行

App Engine
・Webアプリ開発
Cloud Functions
・シンプルな関数の実行
コンテナ

・Amazon EKS
「Kubernetes」のオープンソースアプリケーション

・Kubernetes Engine
「Kubernetes」のオープンソースアプリケーション
IoT

・AWS IoT Core
デバイスと接続し、AWSサービスとの連携を可能にするサービス

・IoT Core
2023/8にサービス終了

ストレージ

Amazon S3
・8つのストレージクラス
・サーバー側の暗号化有無選択可能

Google Cloud Storage
・4つのストレージクラス
・サーバー側の暗号化必須
データベース

・Amazon RDS
マネージドサービスを提供するリレーショナルDBサービス

・Cloud SQL/Spanner
マネージドサービスを提供するリレーショナルDBサービス
DWH

Amazon Redshift
・Glue等ETLにより様々なソースからデータ移行が可能

Google BigQuery
・BigQuery DTSにより、Googleが提供するサービスからのデータ移行が容易
・Google Cloud内の機械学習サービスとの連携が容易

BIAmazon Quicksight
・AWSのデータソースとの連携

Looker
・Google Cloud以外のサービスとの接続コネクタも豊富

ネットワークリージョン内で複数のVPC構築が可能リージョンを跨いだVPC構築が可能
セキュリティIAM、Firewall、暗号化などの基本的なセキュリティ設定が可能
高いセキュリティ要件が必要なシステムに利用されることが多い
IAM、Firewall、暗号化などの基本的なセキュリティ設定が可能
その他特徴

・高いセキュリティ要件の実現性
・日本語の技術ドキュメントが豊富

・ハイレベルなデータ分析・機械学習機能を利用可能
・サーバレスサービスが多く運用が容易

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2. AWSの特徴

AWSは”Amazon Web Services”の略称であり、インターネット通販大手のAmazonが提供しているクラウドプラットフォームサービスです。前章比較表にも記載したように、業界シェア1位であり、豊富なサービスを提供していることが特徴です。

3. Google Cloud(GCP)の特徴

Google Cloudはインターネット関連サービス会社のGoogleが提供するクラウドプラットフォームサービスです。Googleが得意とする機械学習・データ分析サービスに定評があります。

4. 機能面は大きく変わらない

上記の比較表でAWSとGoogle Cloudの違いについて基本的な事項は理解いただけたと思います。しかし実際にどちらかのサービスを導入するにあたっての判断材料とするには情報が足りないと感じられる方も多いのではないでしょうか?

機能的な面で言えば、AWSかGoogle Cloudのどちらか一方でしか出来ないことというのはほとんどありません。一般的なWEBシステム構築や、当社で多く対応しているデータ分析基盤構築やメタデータ管理程度であればどちらのサービスでも問題なく実施できます。

比較表にはAWSは高いセキュリティ要件の実現が可能と記載されることが多々ありますが、Google Cloudでも高いセキュリティ要件が必要と予想されるシステムでの利用実績はあります。

Google Cloudでの高いセキュリティが必要だと予想される野村證券株式会社のシステム構築事例はこちら

また、Google Cloudはデータ分析や機械学習に向いているといったことも言われますが、以下のようにAWSでデータ分析基盤を構築した事例は多々あります。

AWSでデータ分析基盤を構築したNTTドコモの例はこちら

上記はほんの一例です。是非、AWSやGoogle Cloudの事例紹介ページで自社で検討しているユースケースを検索してみてください。ほとんどの場合、どちらのサービスでも豊富な事例が紹介されていることでしょう。

AWS, Google Cloudのどちらかでしか出来ないことは限られています。そのため、機能比較を詳細に行っても、自社導入に向けての判断材料になるほどの有益な比較情報を得ることは難しいでしょう

5. 詳細な料金の比較は難しい

クラウドサービスはシステムの柔軟な拡張・縮小に対応している点が大きなメリットであり、導入の段階から取り扱うデータ量やインフラ要件を決めきれない場合が多いと思います。料金についても、詳細なユースケースやシステム要件が決まっていない限り、比較は出来ないと言って過言ではないでしょう。

会社にとって料金は非常に重要な観点ではありますが、要件が決まってない状況で比較検討をしたところでAWSとGoogle Cloudどちらが優位かは判断出来ないでしょう。

AWS、Google Cloudともに料金見積りツールを提供しています。下記を確認していただければ、どちらも料金を算出するのに詳細な要件が必要だと言うことが理解いただけると思います。

AWSの料金見積りツール(AWS Pricing Calculator)はこちら

Google Cloudの料金計算ツールはこちら

6. とにかく使ってみた方が良い3つの理由

ここまで、公開情報での比較検討が難しいことについて述べてきました。公開情報での比較検討を行うには多大な工数がかかり、機能面・費用面では明確な示唆が得られない可能性が高いことが理解いただけたと思います。

そこで私が提案したいのは、AWS、Google Cloudといった有名サービスであれば、比較検討に時間を割かずどちらかを導入し、自社向けの環境を作り込み、実際に使ってみようということです。

6.1 想定外のトラブルはつきもの

どんなに公開情報で情報収集を行っても、導入後には想定していなかったトラブルが起こります。私がクラウドプラットフォームサービスを導入した際にも実際に使ってみることで、下記のような示唆を得ることができました。

  • ドメイン登録に際して他のGoogle提供サービス利用状況との調整が必要
  • IAMの特権管理者はどのような権限を持っていて誰が相応しいか社内ポリシーの策定が必要
  • Tableauダッシュボード用(人材管理)のデータ保存・加工利用料金はどれくらいか
  • 運用していく上でどのような人材が必要か

実際に導入することで公式ドキュメントを用いた比較検討では検証できていなかった上記のような課題が多く見つかりました。詳細な要件定義がない限りは、公開情報での比較ではなく、実際に導入し、上記の課題を潰すことに注力したほうが良いでしょう。

6.2 費用リスクは限りなく小さい

仮に一度導入したクラウドサービスから撤退する場合も費用リスクは限りなく小さいと言えます。

AWSやGoogle Cloudは基本的に従量課金制であるため、実際に作業した量(コンピューティングであればサーバーを実行した時間や処理内容)にしか課金されません。オンプレミスのシステム構築ではハードウェアを事前に準備する必要があり、その工数や費用が無駄にならないよう慎重に導入検討することが一般的でした。しかし、クラウドサービスはハードウェアの準備も必要ありませんし、必要な機能を必要な時に利用出来るため、費用リスクは非常に小さくなっています。

また、AWS、Google Cloudともに課金が一定額に達するとアラートを出すサービスがあります。これを利用し、事前に用意している予算内で利用することで想定外の課金も防げるでしょう。

6.3 どうしても悩む時には

これまで、よほどニッチなユースケースでない限りはAWS・Google Cloudどちらでも良いと述べました。本章ではどうしてもAWSとGoogle Cloudどちらを使うべきか判断できずに悩んでいる人向けにそれぞれを選ぶべきケースの説明をします。

AWSを選んだ方が良いケース

データ分析・可視化・機械学習以外のユースケースのためにクラウドを使いたい方はAWSを選んでおけば間違い無いでしょう。

AWSはクラウドプラットフォームのシェアがNo.1であり、日本語のドキュメントや技術資料が豊富にあります。そのため、実装する上でわからないことがあったとしても、Google Cloudよりもスピーディに解決策を見つけることができるでしょう。また、シェアが大きい分AWSを専門としているSIerやエンジニアが多く、人材確保の面でも有利と言えるでしょう。

Google Cloudを選んだ方が良いケース

クラウドでデータプラットフォームを構築し、データ分析・可視化、機械学習を行いたい場合はGoogle Cloudを選ぶことを推奨します。Google Cloudはシェアで劣る分、ドキュメントや技術資料の数はAWSには敵いません。しかし、Googleが得意とするデータ分析や機械学習関連のサービスにはとても定評があります。

特にBigQueryはDWH(データウェアハウス)製品のデファクトスタンダード的存在になっています。筆者も利用しますが、サーバレスサービスでありコンピューティング部分の構築をほとんどせずにデータ分析を行うことだけに集中でき、とても使いやすさを感じています。AWSの方が技術資料が豊富と述べましたが、BigQueryに関してはAWSのDWHツールであるRedshiftに負けず劣らず、豊富なドキュメントがあり、トラブルシューティングも容易でしょう。

7. まとめ

これからAWSまたはGoogle Cloudを利用している方はぜひ、以下を念頭に置いていただければと思います。

  • 公開情報での比較検討に時間を割きすぎない
  • 実際に使用することでわかることが多くある
  • いきなり導入しても費用リスクはとても小さい
  • 迷っているならAWS

ぜひ、皆様の会社のDX推進並びにデータ活用がクラウドサービスの活用によって向上することを願っています。

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