本記事は、データ活用に悩む経営層の方、デジタル推進室、デジタル戦略部、などと昨今呼ばれている横串組織の方や、データに関わる仕事をし始め試行錯誤されていらっしゃる方に向けて書きました。
読み終えていただければ、「データ活用」というふわっとした言葉を深く理解することができるものと信じています。
多くの企業でデータ活用への投資に失敗しているという調査結果があります。
92%の企業がデータ活用投資に失敗している
–
Mckinsey Analytics
一方で、データ活用がうまくいけば、グローバルGDPよりも7倍以上の成長、顧客獲得、顧客ロイヤリティも格段に上がっている結果があるとも言われています。
–Forrester Research 2018 & Mckinsey Analytics 2018
本記事は、データ活用やデジタルトランスフォーメーション(DX)を語る上で特に重要となる「データ文化を醸成する行動」の観点に光を当てました。データを使った組織での取り組みで必要な要素を、表面的・抽象的・個別的なものでなく、本当の「実行」のためのデータ文化醸成の論点と行動の指針となるべく書いたものです。本来的なデータ 活用は、ツールを展開したりソフトウェアを購入するだけで終わらないからです。
どのような組織でも、データ活用を進めていく上で、迷うことはあるはずです。そのような時に拠り所となる俯瞰的な視点に価値があると信じています。
目次
1 組織的なデータ活用のスタートに最も重要な3つの観点
スタート段階は大きな方向性を決定づけます。スタート段階で最も重要になるものは、プロトタイプ、アジャイル的発想、小規模スタートです。
1−1 プロトタイプ
プロトタイプ(試作品、お試しでつくってみたもの)をつくることで、「現状できること」の枠の外のことに気づけるようになります。ちょうど、下の図のようなイメージです。
何かプランや企画をたてるとき、具体的に情報や材料がないところからは、具体的で建設的なプランや企画はできません。しかし、多くの企業が、何も具体的なものがない中でデータ活用の方向性や議論をしています。価値があるのは常に具体的なものに対するフィードバックや議論です。抽象的な概念で話していても、絵空事になってしまい、その会議の時間は無駄になってしまいます。
また、ここではプロトタイプの質の高さも重要です。なぜなら、例えば新たなBIを導入しようというときに、ご自身がそれまでExcelしか知らなければ、新たなBIの中でExcelと同じことをやろうとすることがほとんどです。それでは、新しいものの威力を計り知ることはできません。ご自身で作ったものをみて、「こんなことしかできないのか」と判断する方は意外に多いです。
プロトタイプの作成過程、そしてそれらを使った議論の過程で、自社の引き上げられた姿が具体的にイメージできるようになります。結果として、精度の高いデータ活用戦略が立案できるようになります。
具体的には、主に以下の要素に関し、現状と理想の差分が認識できるようになるはずです。これらはデータ活用を進める上での重要なポイントであり、プロトタイプを作っていく上であぶり出されることの多い課題です。単に概念的で抽象的な会議をするよりもプロトタイプを使った議論は何倍も建設的な議論になります。
1)環境
クラウド環境、ネットワーク、OS、データベース、バージョン管理、etc
2)分析者のスキル
分析、計算、前処理、ビジュアライゼーション、統計、etc
3)社内推進
能力開発プラン、ワークショップ、推進室設置、学習環境、組織プラットフォーム設計、etc
課題が「具体的」になることは、その後のデータ活用戦略の精度に直結します。だからこそ机上の空論と概念的な話し合いを出来る限り避けなければならないのです。
また、プロトタイプを作るスピードはさらに重要です。プロダクトやツールは勿論、外部環境・内部環境なども一年、半年もたつと別ものになったりします。テクノロジーやデータの世界はあまりに変化が速いです。変化が速いからこそ、素早く決断しなければならず、そのために素早くプロトタイプをつくっていくのです。
1−2 アジャイル的発想
実は、上記2つの要素はいわゆるアジャイル的発想が根底にあります。
アジャイル的発想とは、平たく行ってしまうと、考えながら作り、作りながら考える、というような、いわゆるウォーターフォール型(※)とは対局にあるものです。データ分析、活用にあたっては、このアジャイル的発想が根底的に重要な思想になります。
※ウォーターフォール型とは、上流から下流工程へ順次移行していく手法
引用元:http://www.okapiproject.com/
ウォーターフォール型では要求定義を強固にかため、OKが出てから次へ進むというイメージですが、何も具体的に作らずにクオリティの高い「要求定義」や「目的」をかためるのはほぼ不可能です。なので、何も具体的に作らないまま完璧なプランニングを立てようとし、止まってしまっているケースをよく見ます。
データ分析やデータ視覚化の領域においては、イメージとしては下記のような姿がフィットします。
具体的なものに対してフィードバックし考えていくことで、最終的に質の高い「要求定義」や「目的」に到達しやすいからです。
下図は、「アジャイル」を理解できる株式会社アトラクタ取締役CTO吉羽さんの素晴らしい資料です。
1−3 小規模スタート
何か新たなことを始める時には、その価値の証明をしなくてはいけません。しかし、具体的なものなしには、証明することは難しいですよね。そんな時にはどうしたらよいのでしょう。
少しずつ賭けていく、ということです。
スモールスタート・クイックウィン(Small Start/Quick Win)です。
私たちは、これまで何もしていなかったにも関わらず、何かやろうとする時には突然大きなことを考えがちで、網羅的に全ての人、全対象全テーマでやるにはどうしたら良いのか…考えがちです。しかし、スモールスタート・クイックウィンを成功させるためには覚悟を決めてターゲットを絞ることです。本当に大事なデータに絞り、人を絞り、テーマを絞るのです。
しかし、会社のビジネスインパクトが強いテーマは色々あるでしょう。退職率予測、与信、商品設計、商品の需要予測・・・。組織のデータの所在を見渡しデータの統括が複雑ではない取得しやすいデータのテーマからスタートするのもスムーズでしょう。
下図を見てください。
上図の左側ふたつ、「イノベーター」と「アーリーアダプター」への展開こそできれば良いのです。これを、”キャズムを超える”、と言ったりします。
そして効果的な社内プロセスとして、具体的には下記のようなことが水面下で考えておくと良いです。少し生々しいですが、うまくいく組織は、結構このようなステップを踏むことが多いです。
1)小さく起こせた成功を、社内に宣伝する
2)そうすると、その成功事例にあやかりたい人たちが、同じパターンを完コピして成功事例を作る。
3)同じ成功パターンが増えていく
4)別のパターンのデータ活用のための予算を取りやすくなる
5)データ活用を自分の便益にしたいと考える経営層の一部が、データ活用の推進役を買って出る
ちなみに、この1)の「小さく起こせた成功」とありますが、このきっかけこそがスモールスタート・クイックウィンです。
私の経験で言えば、データ分析を提供できる確信がある事業部には、なんとか理由をつけてデータをもらい、こっそりデータ分析やビジュアライゼーションをすすめ、ある程度の示唆やインパクトのある視覚化を作り上げ、渡します。そうなると、「ほぅ!こんなことができるのか!」となります。そうなった確率は、現時点で100%です。
これが、1−2で述べたプロトタイプを作って「具体的に考える」威力でもあります。
DXの大指針となる「DXの羅針盤-よくある19の質問に回答」をダウンロードする
2 データだけでは、データ活用を組織的にあ成功に導くことはできない
大手ITリサーチ会社ガートナーの調査で、CIOは”守り”(barrier)というよりも、文化を変えていく”攻め”(accelerator )の責務を担うようになるだろうとも言われています。
これはつまり、組織では本質的に「文化」を変えていかなければいけないことの示唆です。
次の章では、どう組織内の「文化」を作り、そしてどうすれば本質的に変わっていけるのかについて言及したいと思います。
3 組織のデータ文化醸成と文化を変える方法
データ活用は、とても時間がかかり、実際大変です。
なぜなら、人間によって培われる「文化」を変えることだからです。ここでいう文化とは、集合的な行動や思想、価値観のことです。
下図はそのイメージを氷山で模したものです。
氷上にある、目に見える行動自体を変えても、言語化されいないものや信念、思いを変えるのはとても難しいことは至難の技であるのは、みなさんも想像に難くないかと思います。
しかし、データを活用するとは、本質的にはこの一番根底の部分から変えていくことであり、だからこそとても時間がかかるものです。多くの人が効果を出すことに焦ってしまいますが、一朝一夕には効果が見えないものなのです。
それではどういうポイントを忘れてはいけないのでしょう。本節で、そのポイントを書いていきます。
3−1 データを信頼できる土壌
平たく言えば、組織のデータを皆が信頼できるような状態であるというということです。
自身に見えているデータに誤謬があったり、「信頼」できるものでなければ、やがてアクセスしにいかなくなりますよね。
この観点を支えるキーワードやアクションとして、データガバナンス、データカタログ、サーバー、パーミッション管理、指標の共有などがあるでしょう。
しかし、これらデータガバナンスやデータカタログに具現化されているような「コントロール」は重要でありつつ、あまりにコントロールをしようとすると一瞬で機動性や生産性をも落とすことになります。そのためこれらの微妙で繊細な設計と透明性を維持しなければデータは使われなくなってしまうことが多いです。
3−2 能力開発のプランニング
ここで強調したいのは、データ分析やデータを実務で使う人に対する人材への正しい方針(Talent Policy)の設計です。これらには、採用、社内トレーニング(研修企画)の方針、能力開発、評価管理、報酬設計なども入るでしょう。
なぜデータに関する能力開発の基盤が必要かというと、私たちは、日々必要となる個別具体的なデータ分析に合わせて必要な人材を採用することはできないからです。また、データに関わるスーパースターたち全員を自身の会社に揃えることはできません。
多くの企業様を見ていると、分析関連の研修やトレーニングはまだどのような職位や領域でも「オプショナル」の扱いとされることが多く、「必須」の研修科目としている企業はとても少ない状況ではあります。
しかし、最近日本でも、役員や管理職向けのトレーニングや研修を実施させていただくことも増えてました。強い企業は、どのようなデータソースが使えるのか、どんなツールがあるのか、などを上層部がしっかり見て理解できている企業様も増えてきている印象です。下記のようなことが効果的になっていくものと考えます。
・ジョブディスクリプション上で、それぞれの職位に適切にデータリテラシーのアウトラインを作る
・それぞれの職位や領域に適切な研修プログラムを設計する
また、いずれの職位であれ、クリティカルシンキングと基礎的なデータリテラシー(データの解釈力)はますます重要性を増していくでしょう。
3−3 知見を共有する場
共有できるような環境(オフライン、オンライン)を作ることで、ユーザーは自然とそのコミュニティで学べるようになります。自分自身のスキルを伸ばすだけでなく、人に教えたり、共有できるようになっていきます。
技術的な質問やサポートをする場というのは、多くの会社で既にあるかもしれません。しかし、コミュニティができることでもっとも大切なのは、技術的な質問や解ではなく、ユーザーとコミュニケーションすることで潜在的なニーズや心配、懸念に気づくことができることです。
実際、これまで解説した環境や分析者のスキルはとても具体的で議論がしやすいためそれらに関連する判断はすぐに決着がつくことが多いです。AWSやBigQueryの仕様、権限設定、分析者のスキルに関してもRやPythonなど具体的な領域で議論しやすいものです。しかし、この社内推進の概念だけは抽象的で組織依存的でもあり、放置されがちです。しかし、中長期的には、一番ツケがたまってくる観点です。
もしあなたの会社にCoEができたら、コミュニティの「クイックウィン」としては、下記のようなものをしてみてください。
・ポータルページの設置
・各ツールのライセンスに関するユーザーディレクトリ(ユーザーの情報を格納する場所)を保持
・FAQを作成
・皆が使える学習プランを共有
・データ系の社内イベント告知
・Confluence、Slackなどの情報共有ツールの導入と活用
コミュニティがあれば、人は助け合い、自然に教えあったりできます。
“The most meaningful way to succeed is to help other people succeed.”
-Adam Grant
3−4 経営層のコミットメント
ここでいうコミットメント、というのは、データ活用の大方針への賛成や表面的な賛成ではなく、経営層自身が深くその価値を理解し、自身が見本となる状態まで持っていくいうことです。
データ活用にあたっては、ざっくり下記3つの理由でコミットメントが必要です。
・一朝一夕ですぐに結果がでるものではないから
・社内推進や能力開発など目に見えにくいことは支援されなければ継続しにくいから
・データ活用は複数部署との連携が必須だから
上記の理由から、ビジネスライン(LOB、Line of Businessとも言います)、アナリティクス、テクノロジーに関し、それぞれエグゼクティブスポンサー(経営層レベルでのスポンサー、コミットメント)をつけると活用の土壌づくりが加速していきます。
また、データ分析を土台とする包括的なデータ活用に関しては、結果が出るまでに時間のかかる取り組みなので、短期最適化だけを考えている会社や短期ROIを追うことに焦点のある会社は現実的には成功はほぼ難しいと考えています。お金が勿体無いという考え方や小さく初めて育てるところまで待てなかったりすると、現実的にはかなり苦しいでしょう。
また、かといって、それらを突破するために大きく活用育つ証明&説得に一年以上の議論を要してしまったりすると、それも大変です。なぜなら、先述したように、一年もかかっていては、色々な新しいテクノロジーのマーケットや状況が変わっていて所与の条件はかなり変わっているためです。
4 組織のデータ活用に関して弊社に多く寄せられる質問とその回答
いくらデータ活用を、といっても最初は状況を判断できる基準もなく右往左往してしまうメネジメントの方も多くいらっしゃるものと存じます。そこで、ここでは、弊社によく寄せられるデータ活用に関する質問とその回答を紹介します。
4ー1 分析者の育成にかかる教育コストがかかりすぎないか?
結構かかります。
しかし、教育コストをケチって作業効率が悪ければ、より大きなコストを支払うことになるかもしれません。同じ300時間ある場合、何にも学ばず300時間過ごすのと、50時間かけて学びその後の250時間を過ごす、ことの違いとも言えます。
こちらの記事にもある通り、データ活用に関わる何らかのツール類は使いこなせる実感が出るまで学習コストがかなり高いというのは実感している企業様は多いと思います。だからこそ、こちらの記事にあるようなツールが救世主となり活用される企業様もいらっしゃるのだと思います。こちらの記事ではうまくご活用されていて、素晴らしいと思います。
また、最大限に各個人の学習効果を高める下支えとなるのが、質の良い学習と先に紹介したデータ活用の一つの要素である「社内推進」のレバレッジです。継続的な学習を組織に促すことも、データ活用のスケールに寄与する一つの大きな要素です。
4ー2 経営層がデータ活用の便益を理解しない場合どうすればいいのか?
一般的に言われるいわゆる「データ活用」は、環境面、分析者のスキルアップ、社内推進、戦略設計など、想像以上にやらなければならないことが多く、お金は勿論のこと、時間もかかります。
現場の人が、「仕事が楽になった」「新たな示唆が出やすくなった」と感じるまでに時間がかかることが多いですし、分析に値するデータが殆どないという場合もあり、全ての企業でデータ活用必ずうまくいくとは言い切れるものではありません。
ですので、経営層がそもそも「データを使わなければならない」と理解していたり、「データを使った示唆が重要である」と理解しているもしくは信じていることはデータ活用を進める上で大前提となります。
また、データ活用のROIはやってみなければわからない部分があまりに多く、ROIを事前に試算するにしても現実的にはあまりに皮算用になってしまいます。ですので「ROI試算でプラスであればやる」などの判断や、短期的に採算を合わせようとしたり、そもそも否定的な人を理解させてスタートするというのはは現実的にはかなり困難です。
その意味でも、2章で述べた、具体的なプロトタイプをまず出し、イメージを理解しその必要性を理解してもらうことは必須とも言えます。
4ー3 データ関連の業務は外注すべきか、内製すべきか?
外注、内製の二項対立で考えるのがナンセンスかと思っています。
まず、前述の通りデータ活用を具体的なプロトタイプをもとに議論することが非常に重要であり、特にスタート段階ではその重要性は高まります。
このプロトタイプを作るには技術や経験が必要であるのは明白です。
「おっとっと、、、テキストボタンはどこだっけ、、、」「色はどうやってつけるんだ・・・」という状態では、BIツールの導入検証どころではないからです。このフェーズでは、スピーディに精度の高い解を探しに行けるようにプロフェッショナルのサポートを使うのは賢い選択肢でしょう。
最初の立ち上がりは大きな方向性を決定づけるので、将来に響く判断を大きく間違わないようにする必要があり、経験のある人間のサポートやフィードバック、アドバイス支援を受ける価値は大きくあります。
また、自社に成熟して分析組織が出来上がるのはとても素晴らしいことです。しかし、だからと言って、忙しい時に簡単に必要な人を採用できるわけではありません。「人手不足を言い訳に仕事を受けきれない状況に甘んじていると、事業部門の期待にはこたえられない」というのは大阪ガス河本さんのご著書でも触れられているところです。大阪ガスさんも、この人手不足を外部委託で穴埋めされていらしたそうです。
河本さんによると、外部に頼む仕事は大きく二つあり、
1)自前でやるより、外部に頼んだ方が効率的にできる仕事
2)自前でやるほうが効率的だが、外部に任せやすい仕事
→目標やプロセスを明確にできる仕事に関し、事業部門から予算をもらう
外部の人間の使い方の、深い洞察だなと思い、共感します。
また、下記のようにもおっしゃっていらっしゃいます。
外部委託を始めた当初は、その場しのぎに利用していたというのが本音です。しかし次第に、意図的に外部委託するように変わっていきました。外部の戦力をできる限り使うことで、分析組織全体のマンパワーにレバレッジを利かそうと考えたからです。今では外部委託できる仕事を私たち自身でやることはムダと考えるようにさえなりました。
限られた人数の分析組織で、事業部門に最大限の成果を提供するには、委託できるものは可能な限り外部に任せ、自らの時間は私たちでなければできない仕事に投入する。この考えはもはや、私たちの行動規範を超えて、メンバー共通の価値観になっています。その結果、私たちが自分で全てをこなす場合に比べて、2−3倍の仕事量をこなせるようになりました。
このような考え方も、外部委託の非常にうまい使い方と感じます。
その他、組織での問題として、下記に直面していることが多いです。
・何をやればいいのかそもそもわからない
・データの状態や質を多くの人が把握できていない
・ビジネス部門とデータ系部門との意思疎通がうまくいかない
・プロダクトを選定・検討している
このような悩みがある場合は、組織内の人が一人で解決できない組織の課題であることで外部の第三者が入る価値があり、且つ自身が気づけない重要なポイントに気づかせてくれるプロフェッショナルが入るタイミングであったりします。
まとめ
ここまで、大した経営者でもないのに、色々と上から偉そうに話してしまいました。
データ活用は一人で行うものではなく、多くの人を巻き込んでいかなけばなりません。そのためにも具体的なものが必要です。実際どうなのか?を飛ばして議論してもあまり価値のある決定ができないことが多いです。しかし、速度と具体性を意識できれば、データ活用(DX)を推進している企業に遅れをとらずついていっている、と言えるのではないかと思っています。
最後に、最も大切なこととして、データ自体は組織に価値を生み出すたった一つの材料です。価値を生み出せるものはデータ以外にも多くあります。組織に価値を生み出す多くの方法と融合して、データからも価値を出せるようになると、良いデータ活用になります。
データ起点ではなく、組織への価値起点で考えていかなければなりません。
[参考文献、関連文献]
Market-Logic-Software-Run–insights-driven-business-2019
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