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1900年代から社内向けの広報活動のツールとして利用されてきた「社内報」。現在も多くの企業が社内報を導入しており、働き方に変化が訪れている昨今も情報共有ツールとして有用です。
社内報の作成や導入を検討している際に気になるのが、制作の流れやコンテンツの作り方ではないでしょうか。本記事では、これから社内報の制作を実施する方向けに社内報の基本情報をわかりやすく解説。従業員に読まれるネタもご紹介しているので、参考にしてみてください。
社内報とは
社内報とは、社内の出来事や自社の経営理念、事業方針などの情報を社内向けに発信する広報誌のことです。情報共有や従業員のモチベーション向上、従業員間のコミュニケーションの促進を目的に発行されます。
従来は紙媒体で作られていましたが、近年はテレワークの普及やWeb環境が整備されていることもあり、動画や音声を用いた「Web社内報」を発行する企業も増えています。特に、テレワークを導入している企業で、社内報の有用性が見直されています。
社内報を制作する3つの目的・メリット
働き方が多様化し、企業への帰属意識が低くなりやすくなっている中、社内報により自社への信頼や愛着心の形成に取り組んでいる企業は増えてきています。
では、具体的に社内報を制作するメリットにはどのようなものがあるのでしょうか。3つの目的とメリットを解説します。
経営理念やビジョンの浸透
社内報は、経営理念やビジョンの浸透を目的に発行されることがほとんどです。
入社から時間が経過すると、自社の経営理念やビジョンが曖昧になる従業員が多く、メンバーの方向性が一致していないと考える経営者も多いでしょう。社内報を通して経営層や創業者からのメッセージを定期的に届けることで、共通認識の浸透を促進できます。全社一丸となって事業に取り組む雰囲気の醸成にも繋がります。
社内コミュニケーションの活性化
社内報は従業員間のコミュニケーションを促進するきっかけにもなります。例えば、新入社員や中途社員の紹介や、事業部や部署の活動報告などのコンテンツから、業務以外で関わる機会がない従業員同士の交流が発生する可能性があります。
部署が異なる従業員同士の横の繋がりが生まれれば、そこから業務の相談や提案がしやすくなり、スムーズなコミュニケーションの実現も期待できます。
社外のステークホルダーへのPR
社内報は、社外のステークホルダーへのPRとしても活用できます。ステークホルダーとは、従業員の家族や取引先、顧客、株主などです。例えば、従業員の家族向けに公開することで、事業活動や取り組み内容を理解してもらえます。取引先や顧客などに対しては、事業を行う上で大切にしている価値観などを共有することで、信頼感を得られます。
社外向けにも公開する社内報は「オープン社内報」と呼ばれ、取り組んでいる企業も増えています。一方で、公開する情報は十分検討する必要があります。
社内報を制作する流れ
社内報の制作は大きく6つのステップに分けられます。これから社内報を自社で導入する場合はぜひ参考にしてみてください。全体の流れを意識して、定期的かつ効率的な制作・運用に繋げましょう。
STEP1.制作する目的を明確にする
初めに、社内報を制作する目的を明確にします。自社理解の促進や従業員間のコミュニケーションの促進など、目的によって適したコンテンツ内容が異なるため、目的が明確になっていないと運用の軸がブレてしまいます。社内報のプロジェクトメンバーが同じ方向で制作や議論を行うためにも、目的は明確にしておきましょう。
STEP2.スケジュールの作成
次にスケジュールを作成します。ここで言うスケジュールとは、社内報の発行頻度や発行に必要な準備期間のことです。一年間を目安に計画を立てましょう。あらかじめ発行時期を定めておくことで、準備から社内報の配布・配信までをスムーズに行える他、他業務との調整もしやすくなります。
STEP3.コンテンツの企画
スケジュールを作成したら、コンテンツを企画します。初めに決定した目的に沿ったコンテンツかどうかを重視しましょう。社内報は定期的に発行することが前提となっているため、連載できるようなコンテンツがおすすめです。スケジュールに沿って、一年間で発行するコンテンツをざっくりと決めておきましょう。
STEP4.取材・撮影などコンテンツ制作
コンテンツが確定したら、取材や撮影など制作に取り掛かります。多くのコンテンツは全社の協力が必要です。余裕を持ってスケジュールを組み、企画の趣旨や目的を事前にしっかりと説明し、理解してもらった上で制作を進めましょう。
全社への説明は丁寧に行う一方で、取材をアンケート形式にしたり、オンラインで実施したりと工数を減らす工夫も必要です。
STEP5.全体のデザイン
取材・撮影が滞りなく終わったら、デザインをチェックします。文字の大きさや写真の位置などを読者目線で確認します。イメージに近い雑誌を用いて、デザインレイアウトを考えるのもおすすめです。読みやすさ・伝わりやすさを意識して、読者の興味・関心を引く誌面を作りましょう。
STEP6.配布・配信
デザインが確定したら、紙媒体の場合は印刷した社内報を配布します。Webの場合は、指定場所にアップロードし、全社に配信を行いましょう。社内で使っている連絡ツールで、社内報の配布や配信を積極的にアナウンスするPR活動も必要です。
各部署の上長から部署のメンバーに呼びかけてもらったり、社内の掲示板に貼り出してもらったりすると、より閲覧される可能性が高まります。作成するだけではなく、読んでもらえるための取り組みまで実施しましょう。
読まれる社内報を作るためのポイント
社内報を制作する上で、読まれるコンテンツを用意することは非常に大切なポイントです。最初は良い反応が得られても、徐々に読まれなくなったというケースも少なくありません。
読まれる社内報を作るためのポイントを理解して、自社の社内報の問題点を洗い出し、改善に繋げましょう。
ポイント1.社内報の制作目的を明確にする
社内報を制作する際は、まず目的を明確にすることが必要です。従業員間のコミュニケーションの活性化や経営理念やビジョンの理解・浸透の促進、ステークホルダーへのPRなど、さまざまな目的が考えられます。
制作目的によって、コンテンツ・デザイン・記事の内容が異なります。制作の目的は制作チーム全体が共通認識を持っておくようにしましょう。
ポイント2.社内報の運用媒体にもこだわる
読んでもらえる社内報を作るために、運用媒体にもこだわりましょう。媒体は大きく分けて紙とWebがあります。紙媒体はデザインの自由度が高かったり、読み返しやすかったりします。一方で、印刷コストがかかることや、物理的な配布に限界があることは留意したい点です。
Webの場合は、低コストで実施できることや閲覧数を把握しやすいことがメリットとして挙げられます。一方で、PC作業が不慣れな方はアクセスができなかったり、興味のある内容以外は読まれなかったりと、従業員間で情報格差が生まれることもある点は理解しておきましょう。
多くの人に目を通してもらうためには、オフィスサイネージにコンテンツを掲示することもおすすめです。PCレスの従業員にも見てもらいやすいこともメリットです。従業員が集まる場に配信することで、社内コミュニケーションが生まれるきっかけにもなります。
ポイント3.社員の反応を集計・分析する
社内報は従業員に読んでもらって初めて効果を発揮します。より有用な社内報を発行するには、社員の反応を集計・分析し、読まれるコンテンツは何かを定量的に把握することも重要です。
数ヶ月に一度アンケートを実施してフィードバックをもらい効果計測を実施しましょう。社内報にアンケートフォームの導線やQRコードを記載しておくのも有効です。
ジャンル別社員に読まれる社内報の面白いネタ
社内報は発行することが目的ではなく、従業員に読んでもらい行動変容を促すことが目的です。そのためには興味関心を引く、ユニークなコンテンツ作りが求められます。
次に、従業員に読まれる社内報の面白いネタをジャンル別にご紹介します。ネタに悩む方や、どんなコンテンツから始めれば良いか迷っている場合の参考にしてみてください。
会社や社長・経営陣からのメッセージや抱負
会社や社長・経営陣からのメッセージや抱負は、社内報で取り上げられることが多い内容です。経営理念やビジョン、事業の方針について理解を促進したい場合におすすめです。トップの想いを伝えることにより従業員の士気やモチベーションが高まる可能性もあります。
<例>
- 社長からのメッセージ
- 経営陣の対談、インタビュー
- 今後の経営戦略や事業方針
- 自社のビジョン
社員・部署紹介
社員や部署の紹介は、従業員同士のコミュニケーション活性化が期待できるコンテンツです。接点の少ない他部署の活動や従業員の活動などを知ることができます。交流の促進だけでなく、他部署や他の従業員の取り組みを知ることによるモチベーションの向上も期待できます。
<例>
- 新入社員・中途社員の紹介
- 部署ごとの取り組み
- 社員・部署に1日密着
- 異部署交流会
- 入社同期組み紹介
社内のイベントや取り組み
社内のイベントや取り組みは、従業員同士の交流を促進するだけでなく、自社の記録としても有用です。イベント当日レポートやイベント実施の裏側など、多くの従業員が参加しているイベントほど読まれる確率が高まります。
イベントや取り組みの事後レポートは鮮度が大切なコンテンツなので、すぐに社内報に落とし込めるよう前もって準備が必要です。
<例>
- 入社式レポート
- 忘年会レポート
- 総会レポート
- 表彰式レポート
- 社内部活動紹介
季節・時事ネタ
季節や時事ネタは多くの従業員が楽しめるコンテンツのひとつです。例えば、新型コロナウイルスに関連するニュースや自社が属する業界ニュース・トレンドなどがあります。
自社に絡めてコンテンツ化すると、季節・時事ネタを楽しみながら自社のことも理解してもらえて一石二鳥です。
<例>
- 属する業界のトレンド・ニュース
- 新型コロナウイルスに関する話題
- 一ヶ月以内に注目されたニュースに関するコンテンツ
- 夏季休暇に関するコンテンツ
- 新生活、梅雨、ハロウィン、バレンタインなど日本のイベントに関するコンテンツ
面白いコンテンツ
真面目な内容のコンテンツばかりだと新鮮味がなくなり、徐々に社内報が読まれなくなってしまう可能性があります。真面目な内容と面白いコンテンツのバランスを意識して、飽きない社内報を作ることも大切です。
メンバーのことを知るきっかけや、会話のきっかけとなりやすいユニークなネタも取り入れてみましょう。
<例>
- 会社周辺のおすすめランチ情報
- 価格帯別会食に使えるおすすめのお店
- ファッションスナップ
- 地元自慢特集
- ◯◯クイズ
- 誕生日の方紹介
まとめ
社内報は、定期的かつ長期的に運用することで初めて効果を発揮します。そのためには目的を明確にし、コンテンツの内容から配信方法まで検討することが重要です。
これから社内報を作成する場合は、目的を必ず定めましょう。すでに社内報を制作しており運用に迷いが生じている場合は、目的を今一度確認してみてください。その上で目的に効果的な社内報を効率的に制作するスケジュールを決めて運用を行いましょう。
株式会社QUICKが運営するインナーブランディングツール「QUICK Smart Brain」を活用すると、オフィス内に社内報のコンテンツを随時配信できます。
制作したコンテンツだけではなく、自社の日報や営業成績などの情報を読み込ませるだけで、生成AIが自動で動画を生成。社内の情報が自動的に見える化され、従業員のコミュニケーションの活発化だけではなく、生産性の向上も期待できます。
また、経営陣からのメッセージや、会社のビジョンなどを定期的に表示させたり、クイズ形式で情報発信をすることも可能です。
「社内広報のために定期的な情報発信を行いたい」という方は、ぜひ「QUICK Smart Brain」の詳細をご確認ください。
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