DIKWは、「Data(データ)→Information(情報)→Knowledge(知識)→Wisdom(知恵)の順」に、データが価値ある判断材料へ変わっていく段階を示す考え方です。大量のデータを集めても、文脈づけや解釈がなければ意思決定につながりにくいため、データ利活用の全体像を説明するときに使われます。
Dataは事実の断片で、単体では意味が取りにくい状態です。Informationは目的に沿って整理され、たとえば「日別の売上推移」のように判断の材料へ近づいた状態になります。Knowledgeは情報を解釈して「なぜ起きたか」「何が効いたか」を説明できる状態で、過去の経験や検証結果が裏付けになります。Wisdomは知識を踏まえて、施策の優先順位や打ち手を選び、責任ある意思決定に落とし込める状態と考えるとわかりやすいでしょう。
実務でつまずきやすいのは、DataやInformationの整備に偏り、KnowledgeやWisdomに進むための仮説検証や意思決定の場が不足する点です。指標の定義が揺れていたり、権限や監査ログが曖昧でデータの信頼性が担保できなかったりすると、Informationの段階で止まりやすくなります。DIKWは万能のモデルではありませんが、データ基盤と組織運用の両方を整える必要性を説明する枠組みとしては使いどころがあります。

