半構造化データは、行や列のように固定された表構造ではない一方で、キーやタグなどの手がかりで意味づけできるデータ形式です。JSONやXML、イベントログのように階層構造や可変フィールドを持ち、レコードごとに項目の有無が変わることがあります。構造化データのRDBより柔軟で、非構造化データより機械処理しやすい中間的な位置づけと考えると理解しやすいでしょう。
データ基盤では、SaaSやアプリのAPIレスポンス、クリックストリーム、IoTイベントなどが半構造化で流れてくるケースが多いです。取り込み段階ではスキーマを固定せずに保管し、後から解析用途に合わせてスキーマを当てる「schema-on-read」が採られることもあります。
後工程のクエリ性能や再現性を確保するには、メタデータ管理とパーティション設計、イベント時間の正規化が欠かせません。JSONのネストが深い場合は、フラット化や正規化テーブルへの展開を行うと、BIや集計処理が安定しやすくなります。
運用で問題になりやすいのは、フィールド追加や型変更が頻発し、下流のETLやダッシュボードが静かに壊れる点です。スキーマ進化に備えて、バリデーションチェックで必須項目と型を検査し、変更はバージョン管理と通知フローで扱うのが安全でしょう。
個人情報や機密情報が混入しやすい形式でもあるため、データ分類、アクセス制御、監査ログを半構造化データにも一貫して適用する必要があります。検索やRAGで使う場合は、本文抽出やチャンク分割に加えて、発生源・時刻・権限のメタデータを付けておくと情報漏えいリスクを抑えやすいです。

