オントロジーとは、ある領域に登場する概念と関係性を、言葉の意味まで含めて体系化した「知識の設計図」です。データ利活用では「顧客」「契約」「請求」などの概念がどう結び付くかを整理し、同じ言葉を同じ意味で扱える状態を指します。用語の揺れや解釈違いを減らし、データ統合や検索の精度を上げるのが、オントロジーの役割です。
オントロジーが整うと、部署やシステムをまたいでも「同じ対象を同じ定義で扱う」土台が作れます。たとえば「顧客」を個人として扱うのか、企業として扱うのかが曖昧だと、売上や解約の分析結果がぶれがちです。共通言語が整備されると、データ連携やAI活用の前提が揃いやすいでしょう。
具体例として、製造業では「部品」「工程」「設備」「不良」の関係を整理し、品質原因の追跡をしやすくできます。BtoBでは「リード」「商談」「契約」「請求」のつながりを定義し、営業と経理の指標が噛み合う状態になります。ナレッジグラフのように、概念と関係性をネットワーク構造で表す用途とも相性が良いです。
運用では、対象範囲を広げすぎず、重要な概念から段階的に定義する方針が現実的です。定義の変更履歴や責任者を決め、現場の用語と食い違わないように更新し続けます。

