物理モデルは、論理モデルで整理した業務上のデータ構造を、実際に使うDB製品の仕様に合わせて実装レベルへ落とし込んだ設計図です。テーブル定義、カラムのデータ型、主キー・外部キー、制約、インデックス、パーティションなどを具体的に決め、DDLとして実装できる形を指します。論理モデルが「何をどう管理するか」を表すのに対し、物理モデルは「どのDBで、どの設定で、どう作るか」まで踏み込みます。
実務では、検索性能と更新性能、ストレージコスト、運用要件を踏まえて物理モデルを調整しなければなりません。たとえば結合や集計が重い箇所はインデックスやパーティションで支え、更新頻度が高い箇所はロックや肥大化も見ながら設計します。命名規約、NULL許可、デフォルト値、文字コード、監査カラム、履歴の持ち方まで含めて揃えると、後の保守がかなり楽です。変更管理の観点では、マイグレーション手順と影響範囲の見積もりが物理モデルに直結するため、設計書とDDLを常に同期させる運用が欠かせません。

