パフォーマンスチューニングは、システムやクエリ、処理パイプラインの実行性能を改善し、遅延やコスト、リソース消費を抑えるための最適化作業です。目的は単に速くすることではなく、SLAを満たしながら安定稼働させ、必要な性能を無駄なコスト増なしで実現することにあります。
データ基盤の実務では、ボトルネックを測定で特定し、改善対象を絞ってから手を入れる流れが基本です。クエリなら実行計画の確認、インデックス設計、パーティション分割、統計情報の更新、結合順序の見直しなどが候補になります。ETL/ELTなら、ファイル形式や圧縮方式、並列度、シャッフル量、スキーマ設計、キャッシュやマテリアライズの使い方が効くことが多いです。
運用面では、改善が別の問題を生まないように、再現可能なベンチマークと観測指標を持つことが欠かせません。たとえば処理時間だけを見ると、メモリ逼迫やコスト増、障害率の上昇が見落とされるため、CPU・メモリ・I/O・ネットワーク・課金の観点も含めて評価します。チューニング内容は変更管理とセットで記録し、データ量や利用状況が変わったときに再調整できる前提を作ると、継続的に性能を保ちやすくなります。

