ODS(Operational Data Store)は、複数の業務システムのデータを横断で集約し、現場がすぐ参照できる状態に整えるための中間データストアです。分析用のDWHほど作り込まず、日々更新される業務データを統合して「今の状況」を見える化します。たとえば受注や在庫、問い合わせ状況をまたいだ最新の一覧を出したい場面で登場しやすいでしょう。
実務では、OLTPの生データをそのまま突き合わせると負荷と整合性の問題が出やすいため、ODSに寄せて参照の窓口を一本化する設計が有効です。DWHが意思決定のために履歴を含めて分析しやすい形へ整えるのに対し、ODSは運用に必要な最新状態を早く出す役割を担います。大量の集計や高度な分析をODSに寄せすぎると、性能と運用が破綻しやすくなるため注意が欠かせません。
運用面では、更新の取り込み方式(CDCなど)と遅延許容、スキーマ変更時の影響範囲、再処理の手順を最初に決めておきます。データの正本や更新責任が曖昧だと、ODSが別の「正」を生んで混乱しやすいので、権限設計と監査ログ、変更管理まで含めて統制すると安心でしょう。

