非線形回帰は、説明変数と目的変数の関係を直線ではなく、曲線を含む関数形で表して当てはめる回帰分析です。パラメータがモデル内で非線形に効くため、最小二乗法でも解法は反復計算になり、初期値や制約の置き方が結果に影響しやすくなります。代表例は指数関数、ロジスティック曲線、飽和曲線(ミカエリス・メンテン型)などで、成長や減衰、上限に近づく挙動を表現しやすいです。
実務では、物理モデルや業務仮説が「増え方が一定ではない」形で想定できる場合に選ばれます。一方で、初期値が悪いと局所解に落ちたり収束しなかったりするため、探索範囲の設定と収束判定の確認が重要です。モデルの柔軟性が高いぶん過学習もしやすいので、ホールドアウトでの検証と残差の確認は欠かせません。
運用で注意したいのは、推定されたパラメータの解釈と再現性です。たとえば「上限値」や「増加率」のように業務で意味を持つパラメータがある場合は、信頼区間や感度分析まで含めて説明できる形にしておくと判断に使いやすくなります。線形回帰で十分な精度が出るなら、まず線形で基準モデルを作り、非線形回帰は改善効果が明確なときに適用する進め方が堅実です。

