マイクロサービスアーキテクチャは、1つの大きなシステムを、機能や業務領域ごとに小さなサービスへ分割して構築・運用する設計手法です。各サービスは独立してデプロイでき、APIやメッセージングで連携します。サービスごとに担当チームと変更サイクルを分けられるため、機能追加や障害対応の影響範囲を小さくしやすいでしょう。
一方で、データをどこが持つか(サービス境界)を誤ると、分散トランザクションや二重更新が増えて運用が急に難しくなります。境界設計ではドメイン分割(bounded context)とデータ所有権を明確にし、同期APIと非同期イベントの使い分けを決めておくのが重要です。監視は単体のCPUやメモリだけでなく、分散トレーシング、相関ID、集中ログでリクエストの流れを追える状態が欠かせません。
運用面では、APIのバージョニング、後方互換を保ったスキーマ変更、ロールバック手順を標準化しないとリリースが詰まりやすいです。サービス数が増えるほどCI/CD、契約テスト、リトライと冪等性、サーキットブレーカのような耐障害設計が効いてきます。導入判断では、組織が独立デプロイを回せる体制か、観測と変更管理を維持できるかまで含めて検討すると失敗が減るでしょう。

