FIBO(Financial Industry Business Ontology)は、金融業務で扱う概念と関係性を、共通の語彙として体系化したオントロジーです。金融商品や契約、組織、規制対応などで用いられる用語を、定義の揺れが起きにくい形で整理し、データに意味づけを与える目的で使われます。
実務では、社内のデータモデルやデータ辞書を整備するときの参照枠として活用され、システム間で用語の意味がズレる問題の抑止に効きます。FIBOは「IT実装のための物理モデル」ではなく、金融業界の文書で使われる概念を表現するビジネス概念モデルとして位置づけられる点も押さえておきたいところです。
運用面の論点は、FIBOの概念をそのまま採用するのではなく、自社のデータ項目へどうマッピングし、変更管理とバージョン管理をどう回すかになります。FIBOはRDF/OWLとして提供されるため、知識グラフや推論、系統立てた参照関係の管理と相性がよい一方、適用範囲を欲張ると整備コストが膨らむリスクもあります。

