イベントドリブンアーキテクチャとは、システム内で発生した「イベント」を起点に処理を連鎖させる設計思想です。サービスは「注文が作成された」「在庫が更新された」のような事実をイベントとして発行でき、受け取った側が必要な処理を実行します。同期的なリクエスト送信に比べて結合度を下げやすく、変更に強い構成にしやすいでしょう。
イベントドリブンアーキテクチャは、複数の業務処理を疎結合でつなぎ、処理を段階的に分散させたい場面で効果を発揮します。イベントを起点にデータ処理を自動化すると、リアルタイム集計や通知のような即時性が必要な要件にも対応しやすいです。データ分析基盤の文脈では、ログや更新差分をストリームとして流し、下流で加工・蓄積する用途が多いでしょう。
運用では、イベント名や項目定義を揃えたイベントスキーマの設計が重要です。重複配信や順序の入れ替わりが起きる可能性もあるため、冪等性や再実行を前提にした作りが求められます。たとえば「注文作成」のイベントを受けて、在庫引当・配送手配・売上計上を別々に進める構成なら、障害時のリトライや整合性の取り方まで設計に含めなければなりません。結果として整合性が最終的に揃う「結果整合性」を採るケースもあります。

